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楽しいの対義語は、悲しいでも寂しいでもなく、「正しい」だと思ったこと

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久しぶりに、

田辺聖子さんの文章を読んで

「ああ私はこの人の文章を読んで、育ってきたのだったなあ」

としみじみと納得してしまった。

 

 

正しいことは、本人もまわりもみじめにする。(人間、正しくいきたらあかんなあ)と竹中はつくづく思う。非の打ちどころのない、などという生きざまは下々の下である。人に非難の余地をのこしておかねば。うしろめたい、とか、やましいとか、合わせる顔がないとか、そういうのが人間としては、(エエなぁーー)と竹中は思い、年とともにむくれるばかりのたまみから心がはなれていく。
『はじめに慈悲ありき』より

 

 

いや、女の人が油汗しぼって固くるしく、とことん、きっちり、やってると、世の中の女の人は痩せていきます。体のことやなしにね、なンやこう、ふわっとした、暖かいもんが溶け出して、世の中はギスギスしてしまう、かわいそうやからそんなことは…
『風をください』より

 

 

不幸な結婚生活は、人を人間観察家にする。しかもいろんなヒントを思いつかせる。とても箴言(しんげん)や警句などという立派なものではないが。
〈だいたい、幸福な結婚から、箴言やヒントがうまれると思うかい?〉
〈生まれないでしょうね〉
〈な。生まれるとしたら自信、確信、狂信のたぐいやね、それは自慢になり手前味噌になり、やがて、ほかの人間への干渉になる。自信や干渉から、人生のヒントは生まれへんねん〉
『おかあさん疲れたよ』より

 

 

上記が全部入っている本はこれ。

 

女のおっさん箴言集 (PHP文庫)

これは、Amazonの、kindle unlimitedにはいっているのを見つけたので読んだ。kindle unlimitedで読める本が最近すごく増えてきて嬉しい限りだ。読む、といっても、iphoneに朗読してもらって、聞き流しているだけなんだけど、これがいい。ラジオのように聞いている。

 

 

つまり、人間「正しい」より「楽しい」でっせ、

と田辺さんは言っているんであった。昔から。

なんでこれが今響いたのかと言えば、
とりもなおさず、私がつい「正しい」ほうへ向かっていて、
息苦しかったからだ。

 

楽しいこと、といわれて、
さて?楽しいこととはなんだったか、と思うほど、

ここのところ、正しいほうに舵を切っていたような気がする。

正しいより、楽しい。

あ、もしかして、楽しいの対義語は、悲しいでも寂しいでもなく、「正しい」なのかもって思った。

愛の対義語が憎しみじゃなくて、無関心と同じく。

 

どうしても、気を抜くと、正しい方に、つい、いってしまう。これは多分、私だけじゃなくて、世の中全体的にそうかもしれないな、と思う。

 

何か 正しさ が横行していて、日本は息苦しい。

 

そう思っているのにもかかわらず、当の自分が正しさを突き進んでいたという皮肉。

(まあ、そんなもんですかねえ

 

だけど、それには、どこかでうっすら気がついていて、
その正しい感じに飽きたと思っていたところ、

 

私の無意識さんは、
無意識のなせるわざで、

 

田辺さんの箴言集をぽちっと選んで
読ませてくれたのであった。

 

ナイスタイミング。

 

 

10代の頃、田辺さんの小説を読んで憧れていた。

 

その描かれる人物たちに。出てくる風景に。

田辺さんの自由な考え方に。柔らかい中に軸がある感じに。

そのおかげで大阪に10年近く住んで同じ文学学校に通った。

 

19歳の冬、初めて道頓堀に行った(ここがあの!小説のあの舞台の・・・!)と、感動のあまり感涙して立ちすくんだ。

 

道頓堀のネオンが涙でにじんだそのとき、一緒に同行していたイトコのイトコという血縁的にはほぼ何も関係ない年上のお姉さんに

 

「ちょ、なにしてんのん、そんなとこぼーっとしとったら、じゃまやんか。はよおいで」

とせかされたのは良い思い出。

 

大阪弁で年上の女の人に、急かされるという素敵すぎるシチュエーションは、そのときの自分をさらに色濃く映し出してくれた。(過去は美化盛)

 

あの憧れ力は、わたくしの宝物。

 

私の楽しいってなんだっけ、なんて、思い出せない時がもしあるなら、それは正しさの中にいるときかもしれないな。

 

 

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